イスラエルの英大使館、エルサレム移転検討 トラス首相

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会談する英国のトラス首相(右)とイスラエルのラピド首相=ニューヨークで2022年9月21日、ロイター 拡大
会談する英国のトラス首相(右)とイスラエルのラピド首相=ニューヨークで2022年9月21日、ロイター

 国連総会出席のため、訪米中のトラス英首相は21日、イスラエルのラピド首相と会談し、イスラエルの英国大使館を中部テルアビブからエルサレムに移転することを検討すると伝えた。

 エルサレムはイスラエルとパレスチナが帰属を争っており、英国はこれまで、両国の交渉で帰属を決めるべきだとの立場だった。大使館を移転すれば、イスラエルの立場を支持することになり、大きな政策転換となる。

 移転を巡っては、米国のトランプ前大統領が2017年、エルサレムをイスラエルの首都と認定し、18年5月に大使館を移転。移転日にはパレスチナ自治区ガザ地区でイスラエル軍と市民が衝突。60人以上が死亡した。米国以外では、コソボ、ホンジュラス、グアテマラがエルサレムに大使館を移転している。

 英タイムズ紙は大使館移転について、英外務省の反発が予想されると指摘。英パレスチナ代表部のフサム・ゾムロット氏は22日、ツイッターで、大使館移転はイスラエルとパレスチナの「2国家共存を妨げ、不安定なエルサレムの状況に火を付ける」と批判した。パレスチナ自治政府外務省は、大使館の移転は「(東エルサレムを違法に占領した)イスラエルの共謀者になることだ」と非難する声明を出した。

 トラス氏は「親イスラエル」で知られる。英メディアによると、トラス氏は英保守党首選が行われていた8月、ユダヤ系団体に大使館移転の検討を公約し、「イスラエル大使館の場所の重要性は理解している」と伝えたという。【エルサレム三木幸治】

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