尼崎市、暴力団事務所を撲滅 複数あった自治体では全国初

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兵庫県尼崎市

 尼崎市は21日、特定抗争指定暴力団山口組傘下の組事務所(同市昭和南通5)が閉鎖したと発表した。山口組が分裂した2015年、市内に8カ所あった暴力団組事務所が全てなくなった。複数の組事務所がある自治体でゼロになるのは全国で初めてという。

 市によると、組事務所は地域住民と暴力団追放兵庫県民センターなどが使用差し止め訴訟に向けて協議を進めていた。14日、暴力団側が自主的に閉鎖し、県警などが確認した。

 市内では19、20年に暴力団幹部射殺など計3件の発砲事件が発生。暴対法の代理訴訟制度に基づき、地域住民から委託を受けた暴力団追放兵庫県民センターが18年から、組事務所の使用差し止めの仮処分を申し立て、計3カ所が解体撤去された。市は19年、暴力団排除活動支援基金を設置し、訴訟費用などを支援。転売防止目的で暴力団関係施設を市が買い上げたケースもある。

 稲村和美市長は「市民運動の成果。拠点があるので事件が起こり、市民が不安になり、町のイメージが傷つけられてきた。ゼロになったのは大きい」とした。暴力団排除に詳しい垣添誠雄弁護士は「自治体が具体的な施策で積極的に暴力団排除に関わるのは珍しい。尼崎市をモデルとして全国的に広まってほしい」と話す。【亀田早苗】

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