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「このままでは…」 漁師はなぜ訴訟で石炭火力見直しを求めるのか

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相模湾で60年以上漁をする梶谷完行さん=神奈川県横須賀市で2022年8月23日午前5時30分、高田奈実撮影
相模湾で60年以上漁をする梶谷完行さん=神奈川県横須賀市で2022年8月23日午前5時30分、高田奈実撮影

 「海が枯れている」。神奈川県の相模湾で、漁師の梶谷完行(かじがやさだゆき)さん(75)が磯場に漁船を止めて言った。「森にある木と一緒で、昔は『根』があってそこから『葉っぱ』がたくさん出ているようだった。今は根さえない」

砂漠のようになった海底

 相模湾ではかつて「海の森」である藻場が広がっていたが、10年ほど前からカジメやアラメなどの海藻がなくなる「磯焼け」が進んでいる。8月下旬の早朝、梶谷さんの漁に同行して箱眼鏡で海の中をのぞき込むと、海底の岩場にはこけのように葉先の短い海藻がぱらぱらと生えているだけだった。

 60年漁業をなりわいにしてきた梶谷さんが海の異変に気づき始めたのは15年ほど前。「変化は感じていたけど、それが温暖化によるものかは分からなかった」が、取れる魚介類は徐々に変わった。数十年前はアワビやサザエ、イセエビが大きな収入源になったが、今ではほとんど見つからない。

 アワビは相模湾の漁師にとって「ドル箱」だった。神奈…

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