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飛鳥時代の謎、大胆に迫る一冊 舒明天皇という画期

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前園実知雄氏
前園実知雄氏

 高松塚古墳(奈良県明日香村)の壁画発見から50年の今年。飛鳥の謎解きが詰まった『律令国家前夜~遺跡から探る飛鳥時代の大変革』(前園実知雄著・新泉社)が面白い。

 飛鳥時代は、ほぼ奈良・飛鳥の盆地に王宮が営まれた時代。推古天皇即位(592年)から持統天皇の藤原京遷都(694年)までの約100年で、発掘調査と日本書紀など文献との一致・不一致の話題に事欠かない。著者は1969年から奈良県立橿原考古学研究所に勤め、今は奈良芸術短大特任教授。当地を最も知る一人が、考古学と文献を意欲的に結びつけた。

 古墳の被葬者や、寺院・宮殿の遺構の具体名が縦横に語られる。被葬者でいえば、登場する古墳約20基のうち15基ほどで特定する。「(トランプゲームの)神経衰弱みたいに初めは何もわからない。でも、50年もたつと『これ(遺跡)がこれ(文献)に合う』とわかるわけです。もちろん、反対意見はありますが」と前園氏。

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