連載

14色のペン

国内外の異なる部署で取材する14人の中堅記者が交代で手がけるコラム。原則、毎日1本お届けします。

連載一覧

14色のペン

吉田茂氏は「神」になったか? 安倍元首相国葬に寄せて

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
安倍晋三元首相の国葬会場となる日本武道館=東京都千代田区で2022年9月21日、宮武祐希撮影
安倍晋三元首相の国葬会場となる日本武道館=東京都千代田区で2022年9月21日、宮武祐希撮影

 今日は安倍晋三さんの国葬の日です。正しくは「国葬儀」と呼ぶらしい。この時点でいろいろと無理があるのですが、それはともかく、安倍さん再登板直後の2013年からその政権をウオッチしてきた僕が思うところをしたためました。【東京学芸部・吉井理記】

 安倍晋三さんは本当に「神」になるのか?

 というのも、国葬に反対する人たちからは「国葬によって安倍氏が神格化されるのでは」という不安の声が上がっているからだ。

 さて、どうだろう。

 思えば安倍さんは生前から「WiLL」「Hanada」など、自民党右派と密着するメディアや言論人から、ビジネス的思惑も含めて賛美されてきた。

 20年8月の安倍さん退陣表明後には「身命を賭した安倍政権の光輝」「国民は安倍さんを待っている」(「WiLL」20年11月号)、「永久保存版 総力大特集 ありがとう!安倍晋三総理」(「Hanada」同)といった見出しが踊った。

 安倍さん死去後はどうか。両誌の今年9月号の目次から語句を拾ってみる。

 「安倍元総理は日本の誇り」「自由の守護神」(「WiLL」)、「日本丸を導く『北極星』」「存在自体が日本の抑止力」(「Hanada」)などなど……。

 なるほど、こうした扱いを見るかぎり「神格化」のみならず、「個人崇拝」といった言葉も頭をよぎる。さらに国葬となれば、冒しがたい「神」のような存在になるのでは、との懸念も現実味があるようにみえる。

 「果たしてそうでしょうか」と…

この記事は有料記事です。

残り739文字(全文1352文字)

あわせて読みたい

マイページでフォローする

この記事の特集・連載
すべて見る
この記事の筆者
すべて見る

ニュース特集