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大分県別府市で男子大学生2人が車にはねられ死傷したひき逃げ事件は29日で発生から3カ月となる。死亡した男子大学生は企業の経営者になる夢を目指して勉強を始めた矢先に命を奪われた。遺族がこのほど取材に応じ、つらい胸の内を明かした。【井土映美、神山恵】
「経営者を目指すのなら、それに関する本を読むよう勧めた本でした」。県外にある大学生の実家を訪ねると、父親(49)は客間に並んだサッカーボールやシューズ、カメラなど遺品の中から1冊の本を取り出してさみしそうに語った。
大学生は3歳からサッカーを始めた。海外選手の技術やスタジアムの熱気などスケールの大きさに興奮し、世界で活躍するサッカー選手を夢みるようになった。中学卒業後に約1カ月、高校1年時に3カ月、スペインにサッカー留学をしたが、2度目の留学で右足の靱帯(じんたい)を損傷するなど、その後はけがを繰り返して夢を諦めた。
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