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ロシア軍がウクライナに侵攻。米欧や日本は対露制裁を決めるなど対立が先鋭化しています。

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4州「編入」最悪シナリオに危機感 強気プーチン氏に友好国も距離

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ビデオを通じて安全保障会議に出席するプーチン露大統領=モスクワで2022年9月29日、スプートニク通信ロイター
ビデオを通じて安全保障会議に出席するプーチン露大統領=モスクワで2022年9月29日、スプートニク通信ロイター

 プーチン露大統領は9月30日、ロシアへの編入の是非を問う「住民投票」が強行されたウクライナ4州をロシア領に組み込むと一方的に宣言した。ロシアは自国領と強弁する占領地が攻撃された場合、核兵器を使う可能性もちらつかせており、苦戦が続くウクライナ戦線での劣勢挽回を狙う一手といえる。核使用は「脅し」か。それともロシアは本当に使うつもりなのか。【大前仁、ワシントン鈴木一生】

ちらつく核使用 米は支援綱渡り

 モスクワのクレムリン宮殿「ゲオルギーの間」。ロシアが2014年3月にウクライナ南部クリミアを編入したときも、プーチン氏はこの場で演説に臨んだ。それから8年半を経て、プーチン氏は再び、「ゲオルギーの間」に立ち、住民投票を終えたばかりの4州を編入すると宣言した。

 プーチン氏は9月21日の演説で、自国の統一性が脅かされる場合には「あらゆる手段を講じる」と述べ、核兵器の使用も辞さない姿勢をちらつかせた。ラブロフ露外相も24日、国連本部で記者会見し、東・南部4州を編入した場合は「国家の完全な保護下に置かれる」と明言。核を含むすべての法律やドクトリン、戦略などが新たな地域も含めた「全領土に適用される」と話している。

 一連の発言は、「自国領」とロシアが見なす4州に対してウクライナが奪還作戦を継続した場合、ロシアが核兵器による反撃に踏み切る可能性を示唆したものだ。核使用の危険性を高めることにつながる今回の編入に向けた動きに対し、バイデン米大統領は29日、「ロシアによるウクライナの領土への主張は決して認めない」と、「決して」を3回繰り返して非難。「国連憲章や主権と領土保全の原則に対する言語道断の違反だ」と指弾した。

 ロシアによる核攻撃を誘発しないため、バイデン政権は…

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【ウクライナ侵攻】

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