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谷沢健一さんが挙げる「一番の成長点」 村上宗隆、最年少3冠王

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プロ野球・元中日で解説者の谷沢健一さん=横浜市内で2021年4月14日午後0時16分、中村有花撮影
プロ野球・元中日で解説者の谷沢健一さん=横浜市内で2021年4月14日午後0時16分、中村有花撮影

 プロ野球・ヤクルトの村上宗隆選手(22)が史上最年少で打率、本塁打、打点の「3冠王」に輝いた。プロ17年間で通算2062安打を放ち、解説者として村上の成長を見てきた谷沢健一さん(75)=元中日=は快挙の理由をどう見ているのか。

 今季の村上は昨季までよりも広い範囲に本塁打を放っている。巨人の守護神・大勢の外角直球を逆方向の左翼席に運んだ55号は象徴的な一発だった。谷沢さんは「(左打者だが)左翼や左中間へ、右打者が打ったような打球が飛ぶようになった。打球を『流そう』としていない」と分析。左方向に強い打球を飛ばせる理由は、独特の打ち方にあると見る。

 「打とうとする時、胸を底辺として両腕の間に『三角形』ができる。村上はその三角形を最後まで崩さずに打つ。外角の球に手首を返してしまうと三角形が崩れて右方向へのゴロになるが、そのままフォロースルーまで持っていける」。高校時代から広角に打てる打者だったが、その技術が研ぎ澄まされてきた結果が表れている。

 村上は打撃フォームも改良し、テークバックの際に右手を引いてグリップが体に隠れる。谷沢さんはそこも重要なポイントだと言う。「右手が隠れていると投手はレフトかライトか、打者がどこを狙っているか分からない。だから(村上は)わざわざ出して、引いてとやっていると思う。投手は投げる『的』がなくなり、球が甘くなってしまう」

 好球を高い確率で捉えることができたことも、村上が安打を量産した大きな要因になっている。「軸足に重心をしっかり置き、どっしりとした構えであまり足を上げないことでタイミングを崩されにくいという利点がある」と谷沢さん。追い込まれた後には、コンパクトにバットを出して軽打にする切り替えの柔軟性も光った。

 その上で、谷沢さんが一番の成長点として挙げたのが…

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