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新型コロナウイルスの水際対策の緩和に伴い、かつてのような訪日外国人観光客のにぎわいに期待が高まる大阪。その受け入れの要となる宿泊施設を巡り、コロナ禍前とは違った動きが起きている。それは“こてこての大阪”のイメージを覆しかねない変化だという。何が起きているのか。
6車線の一方通行が特徴的な目抜き通り・御堂筋。その通りに面して、高級ブランド店が建ち並ぶ心斎橋に近い一角に、地上27階建ての真っ黒なビルがそびえる。高層部や入り口には、大きな「W」の白い文字が浮かび上がる。
ここは2021年3月に開業したホテル「W(ダブリュー)大阪」だ。世界でホテルを展開する米大手マリオット・インターナショナルが運営しており、Wはマリオットが抱えるホテルブランドの一つ。米ニューヨーク発祥で、日本初進出の地に大阪が選ばれた。
遊び心あふれるデザイン
印象的なのは遊び心あふれるデザインだ。黒い外観だけではなく、内部の通路は鮮やかな照明に囲まれている。ロビーにある「リビングルーム」にはDJブースが常設されており、館内にはプールやフィットネス施設も備えられている。
客室数は337。気になる宿泊料金は1人1泊5万円程度からで、最高額の客室は100万円以上にも及ぶ。客室単価が1泊10万円以上にも達するような「ラグジュアリー(最高級)」のホテルに位置付けられている。
総支配人の近藤豪さん(49)は「海外の富裕層はホテルの使い方が違う。プライベートジェットで来日し、1週間くらいは高級ホテルを予約して周辺の観光地に向かう」と明かす。開業がコロナ禍と重なり、これまでの宿泊客は日本人が中心だったが「ビジネス目的で来日した外…
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