F1が米国で大人気 元ホンダF1トップが語る「組織のすごみ」
- ツイート
- みんなのツイートを見る
- シェア
- ブックマーク
- 保存
- メール
- リンク
- 印刷

F1が3年ぶりに日本へ帰ってきた。新型コロナウイルスの影響で過去2年は中止となった日本グランプリ(GP)が7~9日、三重・鈴鹿サーキットで開催される。
2年連続の総合王者を狙うレッドブルのマックス・フェルスタッペン選手(オランダ)、日本勢として8年ぶりに鈴鹿に挑む角田裕毅選手(アルファタウリ)に注目が集まるF1だが、米国を中心に空前のブームを巻き起こしている。目まぐるしく変化するF1を取り巻く環境とその背景を、2021年限りでF1から撤退したホンダでマネージングディレクターを務めた山本雅史さん(58)に聞いた。
ホンダは1964年からF1で参戦と撤退を繰り返してきた。山本さんが陣頭指揮を執った15~21年は「第4期」に当たる。
パワーユニット(PU)の供給先であるチームとの連携を図りながら、時には提携解消や新たな供給先の選定という決断を迫られた。マクラーレンと組んだ当初は失敗を重ねたが、レッドブルという新たなパートナーと出会い、21年にはフェルスタッペン選手の総合優勝を支えた。
ホンダにとっても30年ぶりのタイトルを引き寄せ、「引き際は大事。攻めるタイミングも見えてくる。ゴールを決めて、そこに向かうために、どうすればいいか。それぞれの個性や得意分野を生かしながら、かけ算として結果が出ることを意識した」。今月には組織作りについての考えをまとめた著書「勝利の流れをつかむ思考法 F1の世界でいかに崖っぷちから頂点を極めたか」(KADOKAWA)を出版した。
エンタメ路線が奏功
現代のF1を、山本さんは…
この記事は有料記事です。
残り1088文字(全文1746文字)