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「世界で最も権威のある賞」といわれるノーベル賞。今年はどんな研究・活動に贈られるでしょうか。

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「人生を描く作品にこそ力」 ノーベル文学賞・エルノー氏の魅力

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アニー・エルノーさん=木村知勇撮影
アニー・エルノーさん=木村知勇撮影

 2022年のノーベル文学賞に決まったフランスの作家、アニー・エルノーさんは04年、「嫉妬」邦訳版の刊行に際して来日し、毎日新聞のインタビューに応じた。創作への思いを「人生を描き、読者自身の現実に立ち戻らせる作品にこそ力がある」と語っていた。

日本にも多くのファン

 むき出しの恋愛感情と性愛を赤裸々につづった「シンプルな情熱」で、日本にもファンが多い仏作家、アニー・エルノーさんの新作「嫉妬」(堀茂樹訳・早川書房)は、激しい嫉妬に狂う女の姿を冷徹な筆致で描いた中編だ。刊行を機に来日したエルノーさんは「私が書くものは、想像力による物語ではなく、記憶による現実」と語った。

 「私は以前からずっと、書いたものが出版されるときは自分はもはやこの世に存在しないという前提で書きたいと思ってきた」

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