特集

ウクライナ侵攻

ロシア軍がウクライナに侵攻。米欧や日本は対露制裁を決めるなど対立が先鋭化しています。

特集一覧

民主主義揺るがす権威主義、強権主義指弾 ノーベル平和賞の“意志”

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
ノーベル平和賞の受賞者・団体
ノーベル平和賞の受賞者・団体

 今年のノーベル平和賞は、ベラルーシ、ロシア、ウクライナで人権擁護活動に当たってきた1人と2団体への授与が決まった。ロシアのプーチン政権がウクライナ侵攻で国際社会を揺るがす中、ノーベル賞委員会は、プーチン政権による戦争犯罪や、ロシアとプーチン氏を後ろ盾とするベラルーシ政府の人権弾圧などを強く批判。市民の自由や民主主義を抑圧する強権主義・権威主義を指弾した。

市民への抑圧を世界に発信

 アレシ・ビャリャツキ氏(60)は1980年代半ばにベラルーシで始まった民主化運動の中心的人物の一人だ。94年の大統領就任以来、四半世紀にわたる長期政権を築いてきたルカシェンコ大統領が、大統領権限を大幅に強化する憲法改正を最初に実施した96年に人権団体「ビャスナ(春)」を設立し、収監された反体制派やその家族への支援を始めた。ビャスナは当局による「政治犯」への拷問などの記録を続け、国内外に発信する役割を果たしてきた。

 「欧州最後の独裁者」と呼ばれてきたルカシェンコ氏は反体制派への圧力を強め、ビャリャツキ氏も2011年に「脱税」で有罪判決を受けて14年まで収監された。20年の大統領選でルカシェンコ氏が6選を果たすと、「選挙は不正」だとして大統領の退陣を求める大規模な抗議デモが国内に広がった。その後、ビャリャツキ氏は再び拘束され、現在も裁判を受けることなく収監されている。

 ベラルーシにおける反政権派の象徴的存在で、現在は国外に滞在するスベトラーナ・チハノフスカヤ氏はツイッターに「アレシと何千人もの無実の人々を弾圧した人物は、すぐにその責任を負わされることになると確信している」と投稿した。

 ロシアの人権団体「メモリアル」は、30年以上…

この記事は有料記事です。

残り1692文字(全文2404文字)

【ウクライナ侵攻】

時系列で見る

関連記事

あわせて読みたい

マイページでフォローする

ニュース特集