車椅子目線のバリアフリーマップ作り 誰もが「行ける」札幌に 偏見なくしソフト面強化重要 /北海道

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 2030年冬季オリンピック・パラリンピック招致を目指す札幌市。開催に向けて「すべての人にやさしい共生社会の実現」を掲げる。道内は冬季競技の開催にうってつけだ。一方、観客の移動の利便性も考えなければならない。その際、障害者の暮らしやすさを考えることが議論のたたき台になるかもしれない。健常者すら移動に困る冬季をはじめ市内の環境は障害者の目にどのように映るのか。車椅子ユーザーの視点で見ると、いくつもの不便さが浮かび上がる。共生社会の実現のため、何ができるだろう。【高橋由衣】

 ガタッ。道路の脇から歩道に上ろうとした車椅子がよろめいた。この日、初めて車椅子に乗って、札幌市中心部で横断歩道を渡った江別市の大西康裕さん(35)は、周囲のサポートでなんとか歩道に移動できた。「少しの段差や道路の傾きで不安定になり、危険を感じた」と足元の障壁に困惑した。

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