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『詩人 白石 寄る辺なく気高くさみしく』=アン・ドヒョン著、五十嵐真希・訳

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 ◆詩人 白石(ペクソク) 寄る辺なく気高くさみしく

 (新泉社・3960円)

 韓国で最も人気がある詩人の一人・白石(1912~96年)のロングセラー評伝の邦訳。

 日本の植民地政策と南北分断に翻弄(ほんろう)され、波乱に満ちた生涯を送った詩人は、今なお韓国の詩壇に大きな影響を与えている。福岡刑務所で獄死した尹東柱(ユンドンジュ)は、筆写した白石の詩を今際(いまわ)まで大切にしていたという。

 偉大な詩人の人生を丹念にたどりながら、折々の心象を示して作品が挿入される。著者アン・ドヒョン氏もまた、白石を敬愛し、現代韓国を代表する詩人の一人。白石の足跡に歩調を合わせるように、心情に分け入る筆致が素晴らしい。詩人ならではの作品分析、同時代を生きた文学者たちの分断もまた描かれている。

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