- ツイート
- みんなのツイートを見る
- シェア
- ブックマーク
- 保存
- メール
- リンク
- 印刷

立体迷路「カラクリ迷宮のお城」は、木造5階建ての人気アスレチックアトラクションだった。階段を昇降したりロープをくぐったりしてスタンプを集めていく。スタンプを見つけた子どもが前に出た。通路を進み、夫婦で追いかけた。その瞬間、景色がぐにゃりと曲がった。「痛い」「キャー」。悲鳴が上がった。
兵庫県加東市の遊園地「東条湖おもちゃ王国」で立体迷路の床が抜けて6人が重軽傷を負った事故。被害者は1年たっても「体が痛くて自転車に乗れない」と後遺症に苦しむ。動力や屋根のない遊園地の遊戯施設は定期点検などを義務付ける法令がなく、安全の確保は設置事業者に委ねられている。どうすれば事故は防げるのか。
立体迷路に響いた悲鳴
「久しぶりの遠出で子どもたちも楽しみにしていた。まさか、事故に巻き込まれるなんて」。2021年10月10日。東大阪市のパートの女性(28)は、夫(28)と2~6歳の子ども、友人家族ら計8人で、新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が明けた翌週の日曜を朝から楽しんでいた。午後2時ごろ、…
この記事は有料記事です。
残り1886文字(全文2330文字)