残るモヤモヤ…三重県議「国葬反対の8割大陸から」投稿 問題の経緯

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「国葬反対のSNS発信の8割が隣の大陸から」などとツイートした問題を受けて、記者会見した小林貴虎・三重県議=津市の三重県庁で2022年10月6日午前9時48分、朝比奈由佳撮影
「国葬反対のSNS発信の8割が隣の大陸から」などとツイートした問題を受けて、記者会見した小林貴虎・三重県議=津市の三重県庁で2022年10月6日午前9時48分、朝比奈由佳撮影

 安倍晋三元首相の国葬を巡り、「国葬反対のSNS発信の8割が隣の大陸からだったという分析が出ている」と三重県議がツイッターに投稿した問題。特定の国民や民族への差別を助長する恐れがある内容で、「根拠」とされていた高市早苗・経済安全保障担当相は当初、明確な回答を避けたが、数日後に自身の発言を否定。投稿した県議も「誤りであり撤回する」としてこのツイートを削除した。モヤモヤも残る問題の経緯をまとめた。【デジタル報道センター、津支局】

10月2日、県議がツイッターに投稿

 安倍氏の国葬は9月27日に東京の日本武道館で実施されたが、当日も会場周辺で反対デモが行われるなど、世論が二分される中での開催となった。その余波が続く中、三重県の小林貴虎県議(48)=自民=は10月2日、自身のツイッターに次のように投稿した。

 <国葬反対のSNS発信の8割が隣の大陸からだったという分析が出ているという。今日の講演で伺った話。ソースは以前三重の政治大学院でもご講演頂いた事のある現職。>

 特定の国民や民族に対する差別を助長する恐れがある内容で、3日に開かれた県議会の代表者会議では、他会派から「悪質なデマだ」「何の根拠に基づいた発信か明らかにすべきだ」などと批判の声が上がった。当の小林氏は取材に「隣の大陸」とは中国を指しているとした上で、「政府の調査のデータだと講演者から聞いた」と語った。この時点では、講演者の名前は明かさなかった。

【関連記事】「国葬反対の8割、隣の大陸から」 三重の自民県議がツイート

10月4日、県議「根拠は高市早苗さん」

 4日、小林氏はツイートの根拠について報道陣に改めて問われると、「誰が話したかって話ですよね。高市早苗さんです」と明言。2日に名古屋市内で日本会議の会合があり、高市氏が安全保障問題に…

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