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南米ブラジルで2日に実施された大統領選の1回目投票は、世論調査会社の予測を裏切る形で、再選を狙う右派のボルソナロ大統領(67)が善戦し、通算3選を目指す左派のルラ元大統領(77)とともに30日の決選投票に進んだ。この日、最もメディアをにぎわせたのは、ボルソナロ氏の得票率が予測を上回ったことだった。なぜ世論調査は外れたのか。
軒並み外れた“読み”
「どうしてボルソナロ氏がこんなに伸びているのか」
2日夜、最大都市サンパウロのホテル。1回目投票後に演説するルラ氏を撮影するため、会場に待機していた地元メディアのカメラマンは、選挙管理当局の集計状況をスマートフォンで見ながら、目を丸くした。
9月28日~10月1日、各種世論調査は、1回目投票前の最後の調査結果を発表し、白票などを除いた有効票の得票率はルラ氏が47~51%、ボルソナロ氏が35~40%と予測した。当選に必要な有効票の過半数をルラ氏が獲得するとの見方が強まり、演説会場には約400人の報道陣が詰めかけていた。
しかし、結果はルラ氏が48・43%で、ボルソナロ氏は43・20%。ルラ氏の得票率はほぼ予測通りだったが、ボルソナロ氏については軒並み読みが外れた。
ルラ氏は結果が確定した後の演説で「延長戦に突入したまでだ。勝つまで戦いは続く」と強調した。陣営関係者は地元紙フォリャ・ジ・サンパウロに対し、ルラ氏は開票中、控室を歩き回ることはあったものの、終始落ち着いていたと話している。
一方、ボルソナロ氏は2日、首都ブラジリアで報道陣を前に「世論調査のうそに勝った」と胸を張った。ボルソナロ氏は常々、ルラ氏優勢を伝える世論調査を批判していた。
得票予測を見誤ったワケ
なぜ、各種世論調査はボルソナロ氏の得票予測を見誤ったのか。このうちの一社、ダッタフォーリャは3日…
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