児相が母親と信頼関係築けず 岡山5歳女児虐待死事件で報告書

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虐待を受けて死亡した西田真愛ちゃんの自宅に残されていた子ども用の自転車=岡山市北区で2022年2月9日午後4時59分、戸田紗友莉撮影
虐待を受けて死亡した西田真愛ちゃんの自宅に残されていた子ども用の自転車=岡山市北区で2022年2月9日午後4時59分、戸田紗友莉撮影

 岡山市で2021年9月、当時5歳だった西田真愛(まお)ちゃんが母親とその交際相手の男性から虐待され、その後死亡した事件で、市こども総合相談所(児童相談所)の対応を検証していた外部有識者会議は11日、再発防止策などをまとめた報告書を大森雅夫市長に提出した。事件の背景として、児相側が母親との信頼関係を築けず適切な支援ができなかったことや、交際相手による虐待の危険性を見抜けなかった問題点を指摘。警察や医療機関などと連携を密にすることや、児相職員の人員拡充などを求めている。

 報告書などによると、21年9月、母親と交際相手(ともに逮捕監禁致死、強要の罪で起訴)は当時5歳だった真愛ちゃんに殴るなどの暴行を加えた上、空の両手鍋の中に長時間立たせるなどした。さらに、布団を巻き付けて放置し、真愛ちゃんは窒息による意識不明の状態で病院に搬送された。真愛ちゃんは、22年1月、6歳で死亡した。死因は低酸素脳症だった。児相には事件の2年以上前から虐待を疑う通告が寄せられていた。

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