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高校野球秋季大会2022

2022年の秋季高校野球トップページです。全国10地区で、新チームによる「秋の王者」が決まります。

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変幻自在の新岡歩輝快投 クラーク国際連覇 高校野球北海道大会

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【クラーク記念国際-北海】力投するクラーク記念国際の先発・新岡歩輝=札幌円山球場で2022年10月12日、貝塚太一撮影 拡大
【クラーク記念国際-北海】力投するクラーク記念国際の先発・新岡歩輝=札幌円山球場で2022年10月12日、貝塚太一撮影

 高校野球の秋季北海道大会は12日、札幌円山球場で決勝が行われ、今春のセンバツ大会に出場したクラーク記念国際が北海を延長十回の末に3―1で破り、2連覇を果たした。秋の地区大会はセンバツ大会出場校選考の資料になる。

 腕の高さをころころと変え、相手打線からゴロアウトを量産した。スリークオーター、サイド、アンダーと三つのフォームを操るクラーク記念国際のエース右腕・新岡歩輝(2年)が相手打線を翻弄(ほんろう)。延長十回1失点完投で、チームを連覇に導いた。

 カーブ、スライダー、フォーク、シンカーなど、多くの変化球を持つが、投げ方までが多彩である。

 「中学1、2年の時は下手投げだった」と振り返るが、以来、腕の高さが徐々に上がってきたという。ところが、昔の感覚を不思議と忘れない。相手のタイミングを外すために、突然、フォームを変えるのが真骨頂だ。

 それが生きたのが七回、先制弾を浴びた直後だ。「逆に緊張が解けた」と“変身”を決断。「相手が嫌がるのでは」ともくろみ、スリークオーターから下手投げにチェンジした。下から浮き上がってくるような独特の軌道に変わると、相手打線の勢いがあっさりと止まった。

 打線の援護も芽生えた。直後の八回に中村光琉(2年)の中前適時打で同点とし、延長十回に相手の失策などで2点勝ち越しに成功。その裏も、新岡がぴしゃりと抑えてゲームセットとなった。

 今大会をたった一人で投げ抜いたエースに対し、佐々木啓司監督も「これぐらいやると思っていた」と全幅の信頼を寄せる。

 次の舞台は、全国の強豪とぶつかる明治神宮大会。「先輩たちが果たせなかった全国1勝を挙げたい」と力強く誓った。【岸本悠】

【高校野球秋季大会2022】

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