特集

第47回社会人野球日本選手権

第47回日本選手権大会(10月30日~11月9日)の特集サイトです。アマ野球最高峰の熱い戦いを全試合ライブ配信します。

特集一覧

もっと社会人野球

東京ガス・益田武尚 亡き祖父に誓う 社会人ドラフト注目 /4

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
昨冬の都市対抗野球大会。八尾市・ミキハウスとの1回戦で好投し笑顔を見せる東京ガス・益田武尚投手=東京ドームで2021年12月1日、滝川大貴撮影
昨冬の都市対抗野球大会。八尾市・ミキハウスとの1回戦で好投し笑顔を見せる東京ガス・益田武尚投手=東京ドームで2021年12月1日、滝川大貴撮影

 10月20日のプロ野球ドラフト会議。夢舞台への切符をつかめるかどうかが決まる「運命」の時を前に、苦労を重ねてきた社会人選手の忘れられない「あの日」を紹介しよう。4回目は祖父の遺骨の前で決意した右腕の物語――。

知らされなかった祖父の死

 昨年の都市対抗野球大会が閉幕した12月9日から数日後。自室で脇腹の痛みにもだえながら横たわっていた東京ガス・益田武尚投手(24)のスマートフォンが鳴った。着信元の母綾美さん(50)が発した一言は「ごめん。うそついてた。おじいちゃんはもう……」。この先はよく覚えていない。「一日中ぼうっとしていた気がします」

 話は昨年12月3日にさかのぼる。益田投手が都市対抗の1回戦に先発し、好投で接戦をものにした2日後のことだ。5日の2回戦から応援に訪れる予定だった両親から突然、「行けなくなった」と連絡があった。はっきりと理由を言わない2人を不思議に思ったが、次の登板に備えた調整で忙しく、頭はすぐに切り替わった。

 両親から連絡があった12月3日、福岡県嘉麻市に住む祖父の寿さんが91歳で亡くなった。通夜や葬儀の関係で両親は予定を変更。益田投手への報告については親戚一同で話し合い、「都市対抗に集中してほしい」と大会が終わるまでは伝えないことを決めたという。

 社会人野球シーズンを終え、年末に帰省した益田投手。寿さんの遺骨が納められた寺で手を合わせると、次々に祖父との思い出が…

この記事は有料記事です。

残り1457文字(全文2057文字)

関連記事

あわせて読みたい

マイページでフォローする

ニュース特集