準々決勝・東芝―トヨタ自動車｜社会人野球日本選手権2022

トヨタ自動車が4強一番乗り　東芝に快勝

　第47回社会人野球日本選手権大会（毎日新聞社、日本野球連盟主催、大阪市共催）は第9日の7日、京セラドーム大阪で準々決勝が行われ、トヨタ自動車が東芝を6―1で降し、優勝した第43回大会以来、4大会ぶりに準決勝に進んだ。8日の準決勝で、ENEOSと三菱重工Westの勝者と対戦する。

　トヨタ自動車が快勝。三回に樺沢の2点適時打で先制。四回に盗塁を絡めて佐藤の右前適時打と北村のスクイズで突き放し、九回に多木の適時三塁打でダメ押し。嘉陽が6回1失点と好投し、渕上も好救援を見せた。東芝は粂、松山が短いイニングでともに失点して流れを作れず、打っても散発6安打とつながりを欠いた。

トヨタ自動車・藤原航平監督

　積極的に攻めた結果が、得点になってよかった。先発の嘉陽は十分。次もうちらしく、守って走って頑張りたい。

　東芝の投手陣が強力なので、なんとか先制点がほしいところで、樺沢が（先制の2点適時二塁打を）打ってくれたのが大きかった。1、2回戦はちょっと調子が悪かったが、変にはまらず、仕掛けながら調子を戻すのはさすがベテラン。

　嘉陽は東芝の強力打線に弱気にならず、勝負してくれた。失点も1点で抑えて（救援の）渕上につながった。周囲も守りやすく、勢いに乗れた。

　（積極的な盗塁は）選手が自分たちで打開する姿勢を大事にして、自信を持ってスタートを切れている。春から1歩ずつ、選手が課題を見つけながらチャレンジしている。相手投手へのプレッシャーや配球の変化など、機動力を使うことでいろいろ期待できる。

　ここまで来たら、全チーム連戦になる。同じように厳しい試合になると思うが、やってきたことをやるしかない。投手が頑張り、野手が点を取る。一戦ごとに成長している。次も全力でいきたい。

東芝・平馬淳監督

　点を取られて後手後手に回ってしまった。トヨタさんは足も使って緻密さがあった。その辺りも勉強して、次につなげていきたい。

　投手が5回連続で先頭打者を出すなど、普段気をつけていることができなかった。吉村も（先発の選択肢は）あったけど、（前の2試合で）2回投げてたので、粂に長いイニングを投げてほしかった。（四回は）これ以上点を取られたくなかったので、吉村でいくしかなかった。（登板のタイミングは）正直、想定より早かった。最後までいくことも考えたが、藤村も調子が良かったので。いい流れを持って来てくれるんじゃないかという意味で投げさせた。

　（吉村は）3年間、自分を犠牲にしてでもチームのために頑張ってくれて、エースだった。我々も彼に負けないように、強い東芝を作っていきたい。

　（今大会は）若い選手を使いたいという中で、結果を出してくれた選手もいたし、まだまだ力不足だとわかった選手もいたと思う。次に向けて、自分の中で考えて行動していってほしい。