準決勝・トヨタ自動車―ENEOS｜社会人野球日本選手権2022

トヨタ自動車が決勝進出　ENEOSにサヨナラ勝ち　日本選手権

　第47回社会人野球日本選手権大会（毎日新聞社、日本野球連盟主催、大阪市共催）は第10日の8日、京セラドーム大阪で準決勝が行われ、トヨタ自動車が今夏の都市対抗野球大会で優勝したENEOSに1―0で九回サヨナラ勝ちした。トヨタ自動車は優勝した第43回大会（2017年）以来、4大会ぶりに決勝に進んだ。9日の決勝で、現存チーム最多を更新する6回目の優勝をかけ、NTT東日本と三菱重工Eastの勝者と対戦する。

　最後に勝負強さを見せたトヨタ自動車が、両チーム計6安打の投手戦でサヨナラ勝利をもぎ取った。ともに無得点で迎えた九回2死から樺沢の中前打と四球で一、二塁とし、八木の左前打で決勝点を奪った。ENEOSは加藤、関根の継投で粘ったが、打線が2安打無得点とトヨタ自動車投手陣5人の継投を捉えられなかった。

トヨタ自動車・藤原航平監督

　（先発の）佐竹がナイスピッチング。（サヨナラ打の）八木は良い顔で打席に入った。社会人野球の良さを見せられた。

　どこで点が入るか、と思っていた。（ENEOSの）加藤君と関根君も良い投手なので。最後は本当に打者が良くつないで、八木は自分がやるべきことを明確にして、バットを振ってくれた。

　（3人目の先発要員として）佐竹という準備はしていた。（第38回大会の準決勝でJX―ENEOSと対戦し、佐竹が先発して敗れた）10年前と同じだと言っていた。昨日伝えた時や今日のウオーミングアップを含めて、「試合の入りで壊すわけにはいかない」と思っていたのでしょう。何とか五回まで抑えてくれと思っていた中で、ナイスピッチングだった。

　39歳だが実力が衰えず、純粋に勝負できる。試合に向けて仕上げて、チャレンジしている。そういう姿は、後輩にもチームにも良い影響がある。

　どんな展開でも、やることは一緒だとチームに伝えてきた。しっかり守って、狙い球を絞ってバットを振るだけ。守備も攻撃も、どんな展開でも攻められるようになっている。

ENEOS・大久保秀昭監督

　残念。粘り負けた。四球を点数に絡められなかったのがもったいない。選手はもっているものを出しきってくれた。

　（佐竹投手の先発予想は）一応データはやりましたけど、先発はどうかなと。思いのほか粘られちゃったかな。継投うんぬんより、自分たちの攻撃力が出せなかった。

　これだけやれたら十分。ずっと勝てなかったチームが都市対抗で優勝して、全国で三つ勝たないと本当の力じゃないと言ってきて、そこにトライしながらやってくれて。僅差の負けは監督のせいだと思ってずっとやっている。僕の甘さがこういう結果になった。今年は力以上のものを出してくれた選手が多い。

　打たれたことや打てなかったことの個々の反省はあるが、チームとしては立派な成績。優勝を目指してやっているので負けたら悔しいが、もっとやれよと僕が言うのは酷。本当にここまで頑張ってくれたという思いが強い。