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「オスカルよりアンドレが好き」 元宝塚トップ榛名由梨の男役の美学

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「ベルサイユのばら」のブロンズ像の前に立つ榛名由梨=兵庫県宝塚市で2022年7月26日、大西岳彦撮影
「ベルサイユのばら」のブロンズ像の前に立つ榛名由梨=兵庫県宝塚市で2022年7月26日、大西岳彦撮影

 「オスカルより、アンドレの方が好き」

 宝塚歌劇の名を世に知らしめた「ベルサイユのばら」の初代オスカルは、榛名由梨の代名詞ともいえる役。それなのに、その恋人役(アンドレ)を選んだのはなぜなのか。

 フランス革命を背景に愛と悲劇を描いた漫画「ベルばら」の連載が始まって、2022年で50年。榛名が大切にしてきた男役の美学や、25年在籍した歌劇団を去った理由、退団後のこだわりを聞いた。<全3回/今回で終わります>

ベルばら初演 「人生観が変わった日」

 1974年8月29日。宝塚史上最大のヒット作「ベルサイユのばら」が初めて宝塚大劇場で上演された日を、榛名は「人生観が変わった日」という。

 原作は今から半世紀前に連載が始まった池田理代子の漫画。フランス革命を背景に、男装の麗人で近衛隊長のオスカルと、オスカルをひそかに愛する幼なじみアンドレの恋が描かれる。勇ましく闘い、道を切り開く女性像が共感を呼び、たちまち人気作に。宝塚化が決まり、榛名がオスカルを演じることが発表されると、熱心な原作ファンからカミソリ入りの手紙が届いた。

 いかに原作を大切にしながら、宝塚のスターを魅力的に見せるか。演出を手がけたのは、俳優の長谷川一夫。…

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