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第81期名人戦

第81期名人戦は、渡辺明名人は4連覇を懸け、藤井聡太王将は名人獲得の最年少記録更新を懸けた戦いに。解説付き棋譜中継は「七番勝負棋譜速報」からご覧いただけます。

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第81期名人戦A級順位戦 稲葉陽八段-豊島将之九段 第15局の5

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ノータイムの応酬

 80手を超えても豊島の玉は初形から一歩も動いていない。午後8時前、記録の崎原1級が「稲葉先生、残り時間2時間です」と告げる。使い捨てカイロを握りしめながら読みに没頭する稲葉。40分の長考で[先]5二歩と打った。豊島は[後]同玉と取り、相手の手に乗って居玉は解消された。

 豊島はラグビーのスクラムを押すように[後]4四歩~[後]同角と大駒を一つ前進させ、[先]4五歩に10分かけて[後]同銀(途中図)を決断。[先]同金以下はノータイムの応酬で一気に12手進んだ。豊島の直線的な踏み込みに稲葉も逆らえず、双方の玉が5筋でにらみ合った。

 「模様がよさそうなので、3三角と引いておいて1手待つ手もあったと思うが、一応、この順で一手勝ちを見込める組み立てなので」と豊島。続く[先]5六桂の金銀両取りに[後]5五金と出た手が[後]4六角[先]4八玉[後]5七金以下の詰めろだ。

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【第81期名人戦】

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