新型コロナ マスク緩和、首相前のめり 訪日客回復を重視

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F1日本グランプリ決勝のスタート前、セレモニーに出席した岸田文雄首相(中央)はマスクを外していた=三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキットで9日(代表撮影)
F1日本グランプリ決勝のスタート前、セレモニーに出席した岸田文雄首相(中央)はマスクを外していた=三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキットで9日(代表撮影)

 岸田文雄首相が、新型コロナウイルス対策のマスク着用ルールの緩和に前のめりになっている。一方で、感染再拡大を警戒する厚生労働省などは慎重で、政府内で足並みが乱れている。

 首相は6日の参院本会議で「マスク着用のルールを含めた感染対策のあり方を検討する。科学的な知見に基づき世界と歩調を合わせた取り組みを進める」と述べた。海外では多くの国でマスク着用義務を大幅に緩和しており、首相の答弁はマスクを外す機会をさらに増やすことが念頭にあるようだ。翌7日には、首相側近の木原誠二官房副長官が記者会見で「首相の発言の方針に沿って鋭意検討していく。屋外・屋内問わず全体を整理する」と明言した。

 首相答弁で政府内には困惑が広がった。「何も聞いてない」。新型コロナ対策を担う内閣官房や厚労省の幹部らは口をそろえた。「新しいルールを作る話はない」と繰り返し、火消しに追われた。

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