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「役か本人か」演技の一体感 宝塚雪組トップ・彩風咲奈

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歴史大作「蒼穹の昴」で好演する宝塚歌劇団雪組トップスターの彩風咲奈=兵庫県宝塚市で2022年9月7日午後0時59分、反橋希美撮影
歴史大作「蒼穹の昴」で好演する宝塚歌劇団雪組トップスターの彩風咲奈=兵庫県宝塚市で2022年9月7日午後0時59分、反橋希美撮影

 「役か本人か」。舞台で役と俳優が重なって見える瞬間がある。宝塚大劇場で上演中の「蒼穹(そうきゅう)の昴(すばる)」で、雪組トップスターの彩風咲奈(あやかぜさきな)が見せるのは、そんな演技だ。時代に翻弄(ほんろう)されながら、熱くも冷静なリーダーシップで人の心を動かす。演出家いわく「役者と役の不即不離の関係」は、どう生まれたのか。

「今までで一番の辛抱役」

 「愛されている作品をやらせていただくのはプレッシャー。絶対いいものにしたい」。開幕前、真剣なまなざしで語っていた彩風。文字通りの歴史大作だ。

 原作は、激動の清朝末期で懸命に生きる人々を描いた浅田次郎のベストセラー長編。脚本と演出を手がける座付き演出家、原田諒は、壮大な世界観を表現するため「宝塚歌劇がどこまでできるかのチャレンジ」をしたという。

 身分により刺しゅうの柄が異なる中国服、大階段を使った紫禁城。衣装と舞台装置は、美しさだけでなく、実物の再現を追求した。専科から異例の6人が出演し、脇を重厚に固めた。

 彩風が演じるのは、科挙(登用試験)に首席で合格し、皇帝に仕える官僚の梁文秀(リァンウェンシウ)。滅びゆく清朝を救おうと改革を志すが、頓挫して絶望の淵に立たされる。

 「今までで一番の辛抱役」と彩風は言う。…

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