「希望のまち」に… 北九州市と手を携え困窮者支援 「抱樸」の歩み
毎日新聞
2022/10/22 10:30(最終更新 10/25 16:48)
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5市が合併して誕生した北九州市は2023年2月で市制施行60周年を迎える。60年を街とともに歩んだ各界の人々を訪ね歴史を振り返り、これからの都市像を考える。NPO法人「抱樸(ほうぼく)」理事長、奥田知志さん(59)は、市発足と同じ63年生まれ。長年に渡り困窮者支援を続けてきた。
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北九州市で、困窮や孤立・孤独などさまざまな困難にある人たちに寄り添う抱樸。理事長の奥田さんは出身は関西だが、市の困窮者への対応を巡る問題をきっかけに、この街に根を下ろして活動するようになった。
北九州市を初めて訪れた34年前は憤りを抱いていた。牧師になる勉強をしながら、ホームレスの人たちの実情を調べるため、おにぎりを手に街に出た。「当時は住所を持たない人に市の救いの手が一切なかった。住む家がないことこそ、人権が脅かされているのに」
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