住民監査請求を棄却　国葬公金参列「違法でない」　／北海道

　安倍晋三元首相の国葬は憲法などに違反するとして、道内の弁護士らが鈴木直道知事や小畑保則道議会議長が参列する際の公金支出の差し止めと損害補塡（ほてん）を求めた住民監査請求について、道監査委員は請求を棄却した。20日に開いた監査委員会議で決定した。

　住民監査請求は8月19日付で、池田賢太弁護士らが「国葬は憲法違反で、公金を支出して知事らが参列することの根拠となる法令もない」などとして、公金支出の差し止めを求めていた。

　道監査委員は、国葬について違憲か否かを判断することはしないとしたうえで「知事らが国葬に参列した行為が社会通念上儀礼の範囲を逸脱し、地方公共団体の事務に該当しないとは考えられないため、違法とはいえない。出席や公費支出は認められる」などとした。