龍谷大平安がコールド発進　秋季高校野球・近畿大会が開幕

　高校野球の秋季近畿大会は22日、和歌山市の紀三井寺公園野球場で開幕し、1回戦3試合があった。各府県3位校同士の対決となった開幕試合は、龍谷大平安（京都）が海南（和歌山）に17―0の五回コールドで大勝した。

　高田商（奈良2位）は乙訓（京都1位）に1―0でサヨナラ勝ちし、彦根総合（滋賀1位）は近大新宮（和歌山2位）に4―2で逆転勝ちした。

　23日も1回戦3試合があり、今春センバツを制した大阪桐蔭（大阪1位）や履正社（同2位）、報徳学園（兵庫1位）などが登場する。【大東祐紀】

「1球で仕留めることができた」

龍谷大平安・山口翔梧主将

　残塁をなくす野球を目指し、シート打撃に取り組んでいたので17点も取ることができて良かった。（自身は3安打3打点）京都大会の時は少し前に突っ込んでファウルになっていたが、それを修正し、1球で仕留めることができた。（今年5月に右足首を骨折し）この夏はスタンドで応援していて悔しいというか、複雑な気持ちだった。この秋の大会から復帰することができた。（喜怒哀楽をあまり出さないため、冗談めかして）原田英彦監督から「幽霊」とか「ぬーぼー」と言われています（笑い）。

サヨナラ勝ち「予想だにしなかった」

高田商・赤坂誠治監督

　（サヨナラ勝ちに）予想だにしなかった。（八回まで両チーム無得点だったが）うちの展開なので、慌てないようにと落ち着かせていた。仲井（颯太投手）のピッチング、外野手の飛球への対応、ずっと言ってきたことができた試合だった。（仲井投手は）外角へのコントロールが良かった。逃げていく球（チェンジアップ）は、近畿大会ではスローボールがないと厳しいと思って、習得させたばかり。それがいいアクセントになった。動じることがなく頼もしい。次（の相手）は伝統校の龍谷大平安さんなので、胸を借りるつもりで臨みたい。

決勝打「監督のサインで迷い消えた」

彦根総合・森田櫂捕手

　（決勝の2点三塁打を放ち）ピッチャーを楽にできると思ってホッとした。打ったのは外角低めのスライダー。相手投手はスライダーを多投していたので、狙っていた。打席でいろいろ考え過ぎてしまっていたが、（宮崎裕也監督からのエンドランのサインで）当てるだけだ、と迷いがなくなった。自分は日常生活でもよく迷ってしまう優柔不断な性格。外食のメニューを選ぶのもなかなか決められなくて、時間がかかります（笑い）。（彦根市には今春センバツ準優勝の近江があるが）彦根といえば近江となっているので悔しい気持ちがある。何とか自分たちの力で、それを塗り替えたい。