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高校野球秋季大会2022

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秋季近畿地区高校野球大会 開幕 近大新宮、粘るも惜敗 海南、一本出ず /和歌山

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【近大新宮ー彦根総合】八回表近大新宮1死二塁、白井の左前打で大槻が生還して2点目=和歌山市の県営紀三井寺球場で2022年10月22日午後3時34分、大塚愛恵撮影 拡大
【近大新宮ー彦根総合】八回表近大新宮1死二塁、白井の左前打で大槻が生還して2点目=和歌山市の県営紀三井寺球場で2022年10月22日午後3時34分、大塚愛恵撮影

 秋季近畿地区高校野球大会(近畿地区高校野球連盟主催、毎日新聞社、朝日新聞社後援)は22日、和歌山市の県営紀三井寺球場で開幕し、1回戦3試合があった。

 県勢2校が登場。9年ぶり出場の海南(和歌山3位)は龍谷大平安(京都3位)に0―17で敗れた。初出場の近大新宮(和歌山2位)は彦根総合(滋賀1位)に終盤に突き放され、粘りも及ばず2―4で敗れた。その他、高田商(奈良2位)が乙訓(京都1位)にサヨナラ勝ちした。

 23日は大阪桐蔭(大阪1位)―神戸国際大付(兵庫2位)、履正社(大阪2位)―瀬田工(滋賀2位)、報徳学園(兵庫1位)―箕面学園(大阪3位)の1回戦3試合が同球場である。【大塚愛恵、橋本陵汰】

 龍谷大平安は一回、敵失などを絡めて先制。四回には打者17人を送り、7連打を含む猛攻で一挙に13点を挙げた。海南は二回1死二塁の同点機を逃した。四回には横山の安打と盗塁などから2死三塁の好機を作ったが、あと一本が出ず、流れを引き寄せられなかった。

 彦根総合は四回1死二、三塁、野下の犠飛で同点。七回には森田の適時三塁打、徳村の適時打で3点を勝ち越した。近大新宮は三回2死二、三塁、浦久保の遊ゴロが敵失を誘って先制。八回1死二塁からは白井の左前適時打で1点を返したが、及ばなかった。

 高田商は両校無得点の九回2死から米田真浩、仲井の連打で一、二塁とし、高島の中前適時打でサヨナラ勝ち。先発・仲井は相手打線を2安打に抑えた。乙訓は再三のピンチを堅守でしのぎ続け、一回と四回、二塁に走者を進める好機を作ったが均衡を破れなかった。


 ■熱球

横山就太捕手=和歌山市の県営紀三井寺球場で2022年10月22日午前10時0分、大塚愛恵撮影 拡大
横山就太捕手=和歌山市の県営紀三井寺球場で2022年10月22日午前10時0分、大塚愛恵撮影

大舞台で経験 海南・横山就太捕手(2年)

 気負うことなくやろう――。海南にとって9年ぶりとなる近畿大会に、武田部長から声をかけられた。しかし、力を出し切ることができなかった。

 先発した三木は直球が低めに集まらず、本調子ではなかった。県2次予選で通用した直球主体の配球で押し通そうとしたが、「緊張で気持ちが空振り、配球がおかしくなってしまった」。ベンチに帰っては後悔が募った。

 相手の猛攻が止まらない中、それでも「できることしよう」と仲間を鼓舞。スタンドにまで聞こえる声で「一個一個プレーしよう」と呼び掛け続け、主将の気概を見せた。

 新人戦から好調だった打撃では四回、「4番としてチームを勢いづけなくては」と安打を放った。直後に盗塁も決め、好機を広げた。「市和歌山などとの試合でも成功したので、自信があった」

 盗塁成功を信じることができた自身の感覚は正しかった。「もっと配球も勉強したい」。悔しさのあふれるこの大舞台の経験を糧にしようと、前を見据えた。【大塚愛恵】

近大新宮の浦久保選手=和歌山市の県営紀三井寺球場で2022年10月22日午後2時24分、大塚愛恵撮影 拡大
近大新宮の浦久保選手=和歌山市の県営紀三井寺球場で2022年10月22日午後2時24分、大塚愛恵撮影

気持ち失わず 近大新宮・浦久保恒成選手(2年)

 絶対に甲子園に出るんだ―。初の近畿大会、チーム一丸となって強い気持ちで臨んだ大一番だった。県2次予選の3試合でも計5安打を放ち、勝利に貢献してきた4番打者だ。しかし、この試合、得点圏に走者を置いた初回の打席は低めのスライダーに手を出して三振を喫してしまい、役割を果たせなかった。

 2打席目は三回、またも2死二、三塁の好機で巡ってきた。「何としても先制したい。一本が欲しい」。念じてバットを振ったが、打球は内野に転がった。「打った瞬間、アウトになると思った」という当たりだったが、一塁へ全力で走った。試合前に誓った強い気持ちが生きた。「チーム全体で全力疾走を心がけていたから、仲間も間に合うように走ってくれた」。敵失を誘い、皆でつないで得た貴重な先制点となった。

 ただ、自身も無安打に終わり、反省の残る結果となった。次の戦いに生かすべく、「冬は一からトレーニングで鍛えていきたい」。【大塚愛恵】

【高校野球秋季大会2022】

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