連載

影山貴彦のテレビ燦々

同志社女子大学メディア創造学科教授・影山貴彦さんがつづるテレビにまつわるコラムです。

連載一覧

影山貴彦のテレビ燦々

切ない思いが染みる「silent」 セリフの一つ一つ、無音も大切に

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷

 6日にスタートしたドラマ「silent」(カンテレ系)。週を重ねるごとに引き付けられている。2021年に「踊り場にて」でフジテレビヤングシナリオ大賞を受賞した生方美久のオリジナル脚本が光る。川口春奈、目黒蓮をはじめとする出演者たちの演技が繊細でいい。そして、決して過剰に感動を呼び込もうと図らず、大仰に振れない演出に好感を持つ。

 青羽紬(川口)は高校2年の時に佐倉想(目黒)の声に引かれ、3年で同じクラスになると交際をスタートさせる。だが卒業式直後、想は紬の前から突然姿を消す。彼は「若年発症型両側性感音難聴」を患っていた。それから8年、同じく高校時代の同級生、戸川湊斗(鈴鹿央士)との付き合いも順調な紬だったが、偶然に想と再会したことで、物語は動き始める。紬、想、湊斗、3人それぞれの切ない思いが染みる。

この記事は有料記事です。

残り394文字(全文748文字)

あわせて読みたい

マイページでフォローする

この記事の特集・連載
すべて見る

ニュース特集