1日に6人でスパゲティ500g 40年ぶり大干ばつに苦しむ東アフリカ
- ツイート
- みんなのツイートを見る
- シェア
- ブックマーク
- 保存
- メール
- リンク
- 印刷

ケニア、エチオピア、ソマリアの東アフリカ3カ国が約40年ぶりの大干ばつに見舞われている。この2年以上、年2回ある雨期の降水量が大幅に減っているのだ。農作物や家畜が大きな被害を受け、住民約2200万人が食料不足にあえぎ、家畜約890万頭が死んだ。干ばつの一因は地球規模の気候変動とみられている。国連は「今後数カ月のうちに大量の死者(餓死者)が出る恐れがある」と警告する。【平野光芳(ケニア北部ダンバラファチャナで)、大場あい】
家畜の餓死相次ぐ
雲一つない青空が広がるケニア北部の国境沿いの村ダンバラファチャナ。9月下旬、集落の外れにある空き地には、十数頭の牛の死骸が放置され悪臭を放っていた。餌不足で餓死した家畜だ。「40頭の牛を飼っていたが、今年に入って相次いで死に、残っているのはわずか5頭。それも衰弱していつまで持つか」。住民のアダン・ジルモさん(48)は嘆いた。
村は砂漠に近い乾燥地域にあり、住民は放牧で牛やラクダ、ヤギを育て、それらを市場で売って生計を立てている。ところが2年以上続く干ばつの影響で、一帯には満足に草が生えなくなった。ジルモさんは残った牛の命をつなごうと業者から干し草を買うが、5キロで500シリング(約600円)ほどするため、ほとんど収入がない現状ではとても十分な量は買えない。
村の水がめである二つのダムも干上がり、サッカー場ほどの広さの湖底があらわになっていた。…
この記事は有料記事です。
残り3619文字(全文4217文字)
時系列で見る
-
脱炭素先行地域、京都市など17道府県20件追加 環境省
91日前 -
ウクライナ侵攻で化石燃料回帰の動き COP27交渉難航か
93日前深掘り -
スナク英首相、COP27不参加を表明「差し迫った国内業務で」
93日前 -
気候変動による「損失と被害」 パキスタンの大洪水から考える
94日前 -
「環境不動産」31都道府県876件に拡大 省エネや緑化で認証
96日前 -
今世紀末までに2.4~2.6度上昇の恐れ 現行削減目標達成でも
96日前 -
CO2濃度が観測史上最高を更新 化石燃料の利用が要因
96日前 -
熱波など高温による死者、20年で7割増 WHOなど健康被害分析
96日前 -
脱炭素国債、政府が議論開始 償還財源に炭素税や排出量取引収入
97日前 -
1日に6人でスパゲティ500g 40年ぶり大干ばつに苦しむ東アフリカ
98日前 -
カードゲームで脱炭素考えよう 北九州市立大院と老舗餅店が考案
108日前 -
ニュージーランド、牛げっぷ課税導入へ 温室効果ガス半分が農家から
112日前 -
「地球温暖化を食い止める」 発信する気候科学者を突き動かすもの
115日前 -
眠る資源、原発23基超 温泉の国・日本が地熱発電大国になるには
116日前深掘り -
南極・北極を通じてSDGsを考えよう 小学生対象のコンテスト開催
117日前 -
「切り札」か「絵に描いた餅」か 洋上風力の普及加速は波高し?
117日前 -
洋上風力の設置海域を「EEZ」に拡大へ 政府が検討本格化
117日前 -
マクドナルド、紙ストローに切り替え スプーン・フォークも木製に
119日前 -
全日空、「サメ肌」の新機体 空気抵抗減らし燃費向上 日本で初
120日前