作品焦げても「悪くねーな」今も鮮烈な砂澤ビッキの生き様

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砂澤ビッキの「風に聴く」。最も大きな材の中央左に焦げ跡がある=小椋安幸さん撮影(札幌芸術の森美術館提供)
砂澤ビッキの「風に聴く」。最も大きな材の中央左に焦げ跡がある=小椋安幸さん撮影(札幌芸術の森美術館提供)

 「自然は作品に風雪という名の鑿(のみ)を加えていく」。作品の行く末を自然に委ねようと、こんな言葉を残した現代彫刻家の砂澤ビッキ(1931~89)。朽ちていく屋外作品を保存すべきか論争を呼び、晩年の10年を過ごした北海道音威子府(おといねっぷ)村では倒れたトーテムポールが土に返ろうとしている。己の作品が消えることを厭(いと)わない芸術家とは――。村での創作に寄り添った砂澤ビッキ記念館(正式名称はエコミュージアムおさしまセンター)名誉館長の河上實さん(84)に尋ねると、自然だけでなく、何もかもをあるがまま受け入れる生き様が見えてきた。

 「あれはビッキを支援していた国鉄の職員たちが、展覧会に出品するためトラックで札幌へ運ぶ途中、窓から投げたたばこがどうした具合か荷台に飛んで焦げたのさ。焦がしたヤツはひどくしょげていたけど、ビッキは『おっ、焦げてんのも悪くねーな』なんて笑ってんだもの」

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