ホッキョクグマ館、海外からの受け入れも念頭 札幌市円山動物園
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秋空の下、洞穴の上から来園客にじっと視線を向ける1頭のホッキョクグマ。周辺には北極圏をイメージした針葉樹林が植えられ、自然界では貴重な食糧となるアザラシがガラスを隔てた水中で優雅に泳ぐ。ホッキョクグマは札幌市円山動物園(同市中央区)の「顔」とも言える象徴的な存在だ。
2018年にオープンしたホッキョクグマ館は、野生の生息地で、保護活動にも力を入れるカナダ中部のマニトバ州が定めた基準を満たす、日本国内でも珍しい造りだ。1400平方メートルの屋外スペースに加え、寝室と展示スペースが24時間開放され、バックヤードには天窓から自然光が入る。狭く薄暗い場所に「閉じ込められている」という一昔前のイメージとはほど遠く、開放的な空間でホッキョクグマが自由に移動できる環境が整う。
円山動物園では1963年からホッキョクグマの飼育を始め、計21回の繁殖に成功し、国内屈指の実績をもつ。ララ(雌・27歳)が産み育てた7頭が今も北海道内外で飼育されている。
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