「動物福祉」象徴するゾウ舎 野生により近く 札幌市円山動物園

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 近くに転がっていた丸太を踏み台に、アジアゾウが長い鼻をめいっぱい高く伸ばした。約5メートルの高さからつり下げられた干し草を鼻先でぎゅっとつかみ、口に運ぶ。近くでは土の中からリンゴを見つけたゾウもいる。札幌市円山動物園のゾウ舎では4頭のゾウが生き生きと動き回る。

 屋内外計約5200平方メートルと国内最大級のゾウ舎には、野生のアジアゾウが生息するミャンマーから寄贈された雌3頭、雄1頭が暮らす。札幌市動物園条例は身体的・精神的な健康状態を示す「動物福祉」の確保を盛り込んでおり、ゾウ舎はその象徴的な施設だ。

 地面には1メートルほどの厚みで土が敷かれ、足にかかる負担を減らしつつ、運動量を増やす。エサを土の中に隠したり、高いところに置いたりすることで、エサを求めて1日平均約17時間も歩き回るゾウ本来の習性を引き出す。また、研究データにもなるふん尿や血液を採取する際も、飼育員がゾウと柵を隔てて接することができるよう訓練し、ゾウにかかる無駄なストレスを軽減。屋内にも土を敷き詰め、室温を20度に保つなど冬季に…

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