「夢をもう一度」元中学教員、演劇の道へ かつての教え子が師に

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長回しのセリフの練習をする岩崎正芳さん(右)。演出を担当する五十嵐明さんの厳しい目が光る=東京都の劇団青年座稽古場で10月17日、隈元浩彦撮影
長回しのセリフの練習をする岩崎正芳さん(右)。演出を担当する五十嵐明さんの厳しい目が光る=東京都の劇団青年座稽古場で10月17日、隈元浩彦撮影

 教師として人権教育に取り組み、退職後はプロの演劇活動に身を投じた元中学校教員がいる。さいたま市西区の岩崎正芳さん(65)である。11月には自ら出演し、差別をテーマにした芝居をプロデュースする。演出を含め芝居の骨格を担うのは、かつての教え子である舞台人。「そんなセリフ回しではダメですよ!」。厳しい声に、元教員は食らいつく。中途半端な姿は見せられない――と。【隈元浩彦】

 「私は本件裁判は、決して被告を裁くためのものでないと断言したい……」。東京・代々木八幡の劇団青年座の稽古(けいこ)場。弁護士役の岩崎さんのバリトンの低い声が広がる。耳を澄まし、厳しいまなざしを向けていたのが同劇団の看板俳優の一人で、演出家の五十嵐明さん(52)。反応が気になるのか、岩崎さんは時折、お伺いを立てるような視線を送る。五十嵐さんから「お前」と怒声が飛ぶこともあるという。40年近く前の教…

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