近づけない祈りの場、フェンス越しに手合わせ 沖縄・旧牧原集落
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金網を隔てて20メートルほど先にある小さなほこらに向かい、集まった数人が静かに手を合わせる。足元に敷いたゴザの上には供え物のバナナやリンゴなどが置かれていた。
戦後に米軍用地として強制接収された沖縄県読谷(よみたん)村の旧牧原(まきばる)集落の住民やその子孫にとって、集落内にあった「チチェーン御嶽(うたき)」は、米軍嘉手納弾薬庫の敷地になり近づけなくなった今もかけがえのない祈りの場だ。琉球王国時代から沖縄の集落ごとにある御嶽は、その地域の人たちにとって神聖な場所で、さまざまな祭祀(さいし)が行われてきた。しかし、戦後に数多くの御嶽などの…
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