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高校野球秋季大会2022

2022年の秋季高校野球トップページです。全国10地区で、新チームによる「秋の王者」が決まります。

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「緊張ない」 智弁和歌山の新4番・中塚 勝ち越し弾含む3安打4打点

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【京都国際-智弁和歌山】五回裏智弁和歌山2死二塁、右越え2点本塁打を放った智弁和歌山の中塚=紀三井寺公園野球場で2022年10月29日、望月亮一撮影 拡大
【京都国際-智弁和歌山】五回裏智弁和歌山2死二塁、右越え2点本塁打を放った智弁和歌山の中塚=紀三井寺公園野球場で2022年10月29日、望月亮一撮影

 高校野球の秋季近畿大会は29日、和歌山市の紀三井寺公園野球場で1回戦があり、智弁和歌山は京都国際に8―4で逆転勝ちした。

 魔曲と呼ばれる智弁和歌山の応援歌「ジョックロック」が鳴り響く中、中塚遥翔一塁手(2年)が右翼席へ手応え十分の打球を放り込んだ。

 1点を追う五回2死二塁で左打席に入った。2球で追い込まれたが、慌てない。ボール球を挟んで、京都国際の2番手右腕の4球目、真ん中低めのカットボールを引きつけて芯で捉えた。「打った瞬間、行ったなと思った」。逆転2ランとなった。

 守備のミスが絡んで一回に3点を先行される苦しい展開だったが、その直後に3番・青山達史右翼手(2年)が2ランを放って反撃すると、中塚も2ラン。今年も「強打の智弁和歌山」健在と言わんばかりの一発攻勢で、1回戦屈指の好カードを制した。

【京都国際-智弁和歌山】五回裏智弁和歌山2死二塁、智弁和歌山の中塚が右越え2点本塁打を放つ=紀三井寺公園野球場で2022年10月29日、望月亮一撮影 拡大
【京都国際-智弁和歌山】五回裏智弁和歌山2死二塁、智弁和歌山の中塚が右越え2点本塁打を放つ=紀三井寺公園野球場で2022年10月29日、望月亮一撮影

 中塚は自身も中谷仁監督も認める「緊張しない」タイプだ。今夏の甲子園でもチームは国学院栃木に初戦で敗れたが、8番打者として2安打2打点と活躍した。「野球をやっていて緊張したことはない。甲子園でも普通でした」

 緊張しない理由は「『打たれへんかったらどうしよう』ではなく、『ここで打ったらヒーローや。やったろ』と思うようにしているから」。夏優勝3回、春優勝1回を誇り、幾多の強打者を輩出してきた智弁和歌山の「新4番」は「超ポジティブ思考」の持ち主だ。もっとも、野球以外だと「クラスで前に立って発表する時とかは緊張します」というから面白い。

 八回には変化球をコンパクトに振り、勝負を決定づける2点打を放った。3安打4打点と4番の責務を果たした。

 目標の先輩は2学年上で、2021年夏の甲子園で優勝した時の4番・徳丸天晴選手(現NTT西日本)だという。「歴代の4番打者に比べたらまだまだ。徳丸さんのようにチームが苦しい時に勝たせる打撃をしたい」。178センチ、90キロ。徳丸選手をほうふつさせる、その厚い胸板が頼もしい。【大東祐紀】

【高校野球秋季大会2022】

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