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ウクライナ侵攻

ロシア軍がウクライナに侵攻。米欧や日本は対露制裁を決めるなど対立が先鋭化しています。

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ロシアの穀物輸出合意の停止を巡り、国連とトルコが仲介開始

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国連のグテレス事務総長=隅俊之撮影 拡大
国連のグテレス事務総長=隅俊之撮影

 ロシアがウクライナ産穀物を輸出する合意の履行を停止したことを巡り、国連のグテレス事務総長は30日、報道官を通じてロシアを説得する意向を示した。グテレス氏は予定されていた外交日程を遅らせて対応するという。またトルコのアカル国防相も同日、ロシア、ウクライナの双方と協議するなど仲介に乗り出した。

 黒海を通じたウクライナ産穀物の海上輸出はロシア、ウクライナと仲介役の国連、トルコの4者が7月下旬に合意。期限が11月19日に迫っており、更新できるかが注目されていた。

 グテレス氏の報道官は声明で、グテレス氏がロシアに合意の履行再開を求め、全力で取り組んでいると述べた。また、欧米による対露制裁の間接的な影響を受け、ロシア産の食料や肥料の輸出が滞っている問題の対応にも「尽力している」とした。

 トルコ国防省は30日の声明で、ロシア、ウクライナ双方に穀物輸出に影響するあらゆる「挑発行為」を避けるように求めた。声明によると、ロシアは国連とトルコに合意の履行停止を伝えてきたが、穀物輸出を監視するイスタンブールの「合同調整センター」にはロシアの要員が残っているという。

 ロシア政府は29日、2014年にロシアが一方的に併合したクリミア半島セバストポリで、ウクライナ軍が輸出合意の実施に携わっていた掃海艇などを攻撃したため、合意の履行停止を決めたと主張。ウクライナ側は攻撃を否定している。ロイター通信によると、ロシアはグテレス氏に宛てた文書で、履行停止の期間を「無期限」としているという。

 ウクライナは小麦やトウモロコシなどの穀物の世界有数の生産地で「世界の穀倉」とも言われる。だが、ロシアによる侵攻を受け、輸出の主要ルートである黒海からの海上輸送が滞った。このため穀物価格が高騰するなどし、ウクライナ産への依存度が高いアフリカ諸国などで深刻な影響が出ていた。ウクライナ政府によると、ロシアが合意の履行を停止したことで、218隻の輸送船が黒海に留め置かれているという。【エルサレム三木幸治】

【ウクライナ侵攻】

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