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「二刀流」西山真瑚の決断 アイスダンスとシングルの懸け橋に

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全日本選手権のアイスダンス・リズムダンスで演技する高浪歩未(右)、西山真瑚組=さいたまスーパーアリーナで2021年12月23日、手塚耕一郎撮影
全日本選手権のアイスダンス・リズムダンスで演技する高浪歩未(右)、西山真瑚組=さいたまスーパーアリーナで2021年12月23日、手塚耕一郎撮影

 もっと強くなるために心を決めた。フィギュアスケートの西山真瑚(しんご)選手(20)=早稲田大学=は、日本では珍しい「二刀流」。男子シングルと、カップルで演技するアイスダンスの両方に取り組んできた。

 それが今季はシングルに専念し、来季からはアイスダンス一本に絞る。決断の裏には、波乱の道のりと明確な目標がある。

 「僕はシングルで壁にぶつかったまま、アイスダンスを始めた。もし今後ダンスで壁にぶつかっても、今のままだと乗り越え方が分からない。今季、自分なりの乗り越え方を見つけた上で、もう一度アイスダンスを始めたい。そうしたら、もっと強くなれると思う」

 シングルの選手として早くから頭角を現した。小学生時代、ノービス(ジュニアの一つ下のカテゴリー)の全日本選手権を制した。ところがジュニアに上がった中学2、3年の頃から、ジャンプで苦戦した。

 「技術に問題はないのに、気持ちの面で試合でジャンプがうまくはまらない。周りのライバルはどんどん上手になっていって、それがさらに焦りにつながった。絶望の中にいたような気がします」

 高校進学を前にした2017年1月、カナダに渡った。憧れの羽生結弦さんも所属したトロントの名門クリケットクラブに拠点を移した。

 羽生さんら…

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