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サッカーJ3・ギラヴァンツ北九州が、9月のホーム戦から、来場客の受付業務の一部について、重い障害や病気で外出困難な人たちが遠隔操作する分身ロボット「OriHime(オリヒメ)」を本格導入した。障害のある人たちの多様な働く形を実現し、その理解を地方に広げる機会として期待される。【青木絵美】
「会員カードを見せてください」「今日は勝つといいですね」。10月2日、ミクニワールドスタジアム北九州(北九州市)内にあるファンクラブ向け窓口の一角。台の上に置かれたオリヒメが動き、東京都内の自宅から操作する桑原章太さん(41)の明るい声がスピーカーから聞こえた。桑原さんは筋ジストロフィーのため人工呼吸器を使い、自由に動かせるのは指先程度に限られている。それでも、手元のタッチパッドを使えば、子どもたちの立ち位置や目線に合わせてオリヒメの顔の向きや角度を変えたり、手を上げる動作を加えたりでき「能動的な感覚がある」と話す。
試合観戦で窓口にチケットを受け取りに来た同区の中村明日馬さん(12)と漣弥(れんや)さん(10)の兄弟は、オリヒメを通じて桑原さんとやりとりし、「外出が難しい遠くにいる人と話せる。すごいと思った」と話した。
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