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千葉県茂原市の中心部の路地裏に約1世紀続く駄菓子屋がある。「森川屋商店」。夕方になると、学校帰りの子どもたちが次々と立ち寄り、所狭しと並んだお菓子やおもちゃの前に立ってあれこれと品定めする光景は昔ながらだ。時代の流れ、物価高騰の波を受けながらも、100円玉を握りしめてやってくる子どもたちのために今日も店を開く。【金沢衛】
子どもたちから「おばちゃん」と慕われる店主の鎗田美晴さん(73)が、3間間口の雨戸を開けるのは午後3時。かやぶき屋根をトタンでかぶせた建物は造りこそ頑丈だが、建て付けは悪く、雨戸を戸袋にしまうのに一苦労だ。ジュース瓶の王冠をタイル代わりに敷き詰めた跡が残る三和土(たたき)を踏んで子どもたちがわいわいと入ってくる。
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