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150人以上が犠牲になったソウルの繁華街・梨泰院(イテウォン)での雑踏事故では「下がれ」「出ましょう」などの声が現場で入り乱れ、通行統制を求める緊急通報が警察に寄せられていた。約3カ月前、日本ではあわや大惨事となる前、現場にいた男性のとっさの行動で混乱が収まった。「命を守っているんだ。止まれ」。群衆は鬼気迫る声に導かれ、誰一人けがをすることなく家路についた。【安藤龍朗】
コロナ下で3年ぶりの花火大会
8月11日、京都府亀岡市で「保津川市民花火大会」が開かれた。新型コロナウイルスの影響で3年ぶりとなる夏の風物詩で、実行委員会は12万人の見物客を見込んだ。
混雑対策として、初めてJR亀岡駅近くに有料観覧席が設けられた。他の観覧ポイントは駅北部を流れる保津川の対岸にあり、駅まで徒歩15分ほどかかる。見物客の多くは電車で訪れるため、帰宅する人の流れを分散させる狙いもあった。JR西日本は7本の臨時列車を出し、警備員約150人、市職員ら約220人を配置。警察、消防も加わって万が一に備えた。
午後7時半から始まり、約8000発が夜空を彩った花火大会は午後8時10分に終わった。だが、電車が駅に来ない。線路に人が立ち入り、運転を見合わせたためだ。
駅に一番近い有料観覧席にいた人がまだ電車に乗れていない中、…
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