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「混成チーム」で3部から再出発 ドコモが大阪から目指すもの

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新体制の記者会見に臨むNTTドコモレッドハリケーンズ大阪の高野一成GM(後列左から2人目)と主将の杉下暢選手(前列左)。アンバサダーに就任したアイドルグループ「NMB48」のメンバーも出席した=大阪市住之江区で2022年10月19日、長宗拓弥撮影 拡大
新体制の記者会見に臨むNTTドコモレッドハリケーンズ大阪の高野一成GM(後列左から2人目)と主将の杉下暢選手(前列左)。アンバサダーに就任したアイドルグループ「NMB48」のメンバーも出席した=大阪市住之江区で2022年10月19日、長宗拓弥撮影

 昨季、NTTグループの企業再編に揺れた「レッハリ」が再出発した。ラグビー・リーグワン3部のNTTドコモレッドハリケーンズ大阪(RH大阪)は新体制となり、選手も大幅に入れ替わった「混成チーム」で新シーズンに挑む。3部から描く未来とは――。

 「今季は2部昇格をマストに掲げている。大阪に必要不可欠な存在となり、将来的に2部で優勝できるチームを目指したい」

 10月に大阪市のクラブハウスで開かれた記者会見。今季からゼネラルマネジャー(GM)に就いたOBの高野一成氏が意気込みを口にした。

3部から再スタート

昨季、ラグビー・リーグワンの1部でプレーしたNTTドコモレッドハリケーンズ大阪の選手たち=ヨドコウ桜スタジアムで2022年1月9日、滝川大貴撮影 拡大
昨季、ラグビー・リーグワンの1部でプレーしたNTTドコモレッドハリケーンズ大阪の選手たち=ヨドコウ桜スタジアムで2022年1月9日、滝川大貴撮影

 チームに激震が走ったのは今年3月。1部でプレーした昨季終盤だった。次年度から運営体制や強化規模を縮小し、3部に降格することが決まった。事実上、グループ内のNTTコミュニケーションズシャイニングアークス東京ベイ浦安(現・浦安D―Rocks)に強化を一本化し、RH大阪は社員選手中心のチーム編成に切り替わった。

 前身のトップリーグ(TL)最終年となった2021年には過去最高の5位に食い込むなど、手応えを感じる中で経営判断が下された。新主将のFW杉下暢選手(30)は「メンタルが上下するタイプでないが、チームへの愛着も強かった分、下がってしまった」と当時の心境を明かす。日本代表FWビンピー・ファンデルバルト選手ら20人以上が退団し、浦安などから13人が加入。浦安でコーチを務めたマット・コベイン・新ヘッドコーチ(HC)の下、計44人で来季を迎える。

「競技力」+「存在価値」向上が2本柱

新体制の記者会見でアンバサダーに就任したアイドルグループ「NMB48」のメンバーらとスクラムを組む主将の杉下暢選手(左)=大阪市住之江区で2022年10月19日、長宗拓弥撮影 拡大
新体制の記者会見でアンバサダーに就任したアイドルグループ「NMB48」のメンバーらとスクラムを組む主将の杉下暢選手(左)=大阪市住之江区で2022年10月19日、長宗拓弥撮影

 刷新されたチームはどこへ向かうのか。選手たちは基本、午前中に練習し、午後に仕事をする。法人営業を担当する杉下選手は「練習が休みの日に、スーツを着てお客様の所へ営業に行っています」。練習環境を維持するとはいえ、戦力的には、ひのき舞台へ戻ることは容易でない。会見でも1部昇格には触れなかった。高野GMも「まずは土台を作っていくという思い。ステージが上がれば、次を狙っていきたい」とリーグでのあり方を模索する。

 こうした中、チームが重要視するのは「存在価値」の向上だ。柱は地域貢献。開始6年目となった小中学生向けのアカデミー事業は子どもの数が当初の30人から65人に倍増した。リーグワン内でも先行事例として注目されている。11月からはこれらのノウハウを生かし、連携協定を結ぶ大阪市東住吉区の中学校へ部活動支援に取り組む。教員の負担軽減やラグビーの普及にアプローチするため、支援の形を検討していく。

 開幕戦は12月17日、本拠地の大阪・ヨドコウ桜スタジアムに九州電力キューデンヴォルテクスを迎える。13年までHCを務めた高野GMは「しっかり覚悟を持ってチームに戻ってきた。思い入れは強い。一から作っていける楽しみもあるし、絶対に(チームを)活躍させたい」と決意を込める。【長宗拓弥】

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