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第81期名人戦

第81期名人戦は渡辺明名人は4連覇を懸け、藤井聡太王将は名人獲得の最年少記録更新を懸けた戦いに。棋譜中継は「七番勝負棋譜速報」からご覧いただけます。 ※今期は棋譜コメントはありません

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盤寿の名人戦

将棋 豊島将之九段 栄光と挫折、実感なき頂点

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第77期名人戦第4局を終え、感想戦に臨む豊島将之新名人(左)と佐藤天彦名人=福岡県飯塚市の麻生大浦荘で2019年5月17日、田鍋公也撮影(肩書は当時)
第77期名人戦第4局を終え、感想戦に臨む豊島将之新名人(左)と佐藤天彦名人=福岡県飯塚市の麻生大浦荘で2019年5月17日、田鍋公也撮影(肩書は当時)

 栄光と挫折。まだ32歳にして豊島将之九段の棋歴は強烈なコントラストを描いてきた。3年前には名人、王位、棋聖の3冠で将棋界の頂点に立った。その後、新たなタイトルも獲得したが、防衛戦は振るわず、昨年、藤井聡太2冠(当時)に叡王、竜王と立て続けに奪われて無冠に突き落とされた。「実力はまだ高められる」と話す豊島。過去を振り返るのは早すぎると言わんばかりに、将棋盤と向き合う日々が続く。【新土居仁昌】

 昇級1年目の第76期A級順位戦。参加11人のうち、豊島を含め半数以上の6人が6勝4敗の1位タイでリーグ戦を終えた。挑戦権争いは、順位下位の対戦から順番に勝ち上がっていく変則トーナメントに移り、豊島には5連勝が必要。3人を撃破するも、4人目の羽生善治戦(当時竜王・棋聖)で力尽き、初挑戦はかなわなかった。このさなか、豊島は王将戦七番勝負でも挑戦者として戦った。「結果はどちらもダメでしたが、忙しさの中…

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【第81期名人戦】

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