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北朝鮮による弾道ミサイル発射を受けて、全国瞬時警報システム(Jアラート)の発令が相次いでいる。政府は10月4日、約5年ぶりにJアラートを発令し、約1カ月後の11月3日にも発出した。だが、発令までにかかる時間や、精度をめぐり混乱が生じ、政府はシステム改修を検討する事態となっている。Jアラートの発令を巡って当時、政府内で何が起こっていたのか。取材を進めると、短時間でぎりぎりの判断を迫られた政府の動きの一端が初めて明らかになった。【菊池陽南子】
10月4日―警戒の必要ない地域に発信
「最初はどこに誤りがあったのか分からなかった」。ある政府関係者は当時の困惑をこう振り返った。10月4日午前7時22分ごろに北朝鮮の内陸部から放たれた弾道ミサイルを探知した政府は約5分後の午前7時27分、北海道と東京都の島しょ部を対象にJアラートを発令したが、東京都の島しょ部はミサイルの飛行経路から離れており、警戒の必要がない地域だった。複数の関係者によると、当初、首相官邸のモニターでも東京…
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