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プロフェッショナルに徹する羽生結弦さん 示される「新しいフィギュア」

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北京五輪のエキシビションで「春よ、来い」を演技した後、声を出してお礼を言う羽生結弦さん=北京・首都体育館で2022年2月20日、貝塚太一撮影
北京五輪のエキシビションで「春よ、来い」を演技した後、声を出してお礼を言う羽生結弦さん=北京・首都体育館で2022年2月20日、貝塚太一撮影

 フィギュアスケート男子でオリンピック2連覇を果たし、7月にプロ転向した羽生結弦さん(27)が4、5日に初の単独アイスショーを開催した。タイトルは「プロローグ」。これから始まる羽生さんの物語の序章だ。ショーを通じて、またこれまでの羽生さんの滑りを通じて、改めて「プロフェッショナル」について考えさせられた。

練習すらも“演目”に

 初日の4日は報道陣に公演が公開された。開演の2時間前、会場の「ぴあアリーナMM」(横浜市)に入ると、まだ整氷車やスタッフが入念に、舞台を整えていた。リンクは通常のアイスショーよりも広めで、競技会で使用するリンクに近いようだった。

 開演時刻の午後6時過ぎ。暗闇に浮かんだスクリーンの時計盤の針が逆回りに動く中、羽生さんが登場しリンクの中央へ進んだ。

 「シュッ」「パッ」

 体をひねり戻す息づかいが静寂な会場に響き、羽生さんがスポットライトで照らされた。開演を告げるオープニング――かと思えば、会場のライトが全て点灯し、アナウンスが流れた。

 「ただいまより、6分間練習を行います」

 満員の7900人が息をのんで見守る静寂の中、ブレード(刃)が氷を削る音が響く。白状すると、度肝を抜かれた。練習すらも“演目”の一つにしてしまったことに。ショーの演出、構成など全てプロデュースする羽生さんは次のように説明して…

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