気候革命
COP27 「損失と被害」への資金支援焦点 地球環境戦略研究機関上席研究員・田村堅太郎氏に聞く
毎日新聞
2022/11/8 東京朝刊
有料記事
2386文字
- ツイート
- みんなのツイートを見る
- シェア
- ブックマーク
- 保存
- メール
- リンク
- 印刷

<くらしナビ・環境>
気候危機への対応を議論する国連の会議が6日、エジプトで開幕した。地球温暖化の影響が指摘される気象災害が頻発する中、対策強化は進むのか。気候変動の国際交渉に詳しい地球環境戦略研究機関の田村堅太郎上席研究員に会議の注目点などについて聞いた。
●脱炭素の流れ不変
――今年2月にロシアによるウクライナ侵攻が始まり、エネルギーの脱ロシア化を進める中で化石燃料回帰の動きがあります。世界の温暖化対策への影響をどう見ていますか。
◆ドイツが二酸化炭素(CO2)排出量の多い石炭火力発電の稼働を増やすことを決めるなど、これまで世界の対策をけん引してきた欧州の動きを受けて、脱炭素の道筋は破綻したなどと指摘する声もある。だが、欧州各国の対応はあくまでこの冬の電力不足に対する短期的な措置で、中長期的に大きな影響があるとは考えていない。
この記事は有料記事です。
残り2015文字(全文2386文字)