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米中間選挙2022

米大統領選の中間の年に連邦議会の上下両院、州知事などの選挙が一斉に実施される中間選挙が11月8日に投開票されます。

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Qアノン黒幕?去っても根づく陰謀思想 トランプ氏動向で再増殖も

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米連邦議会議事堂を襲撃した暴徒たち。「Q」の文字がプリントされたTシャツを着る男性(中央)の姿も=ワシントンで2021年1月6日、AP
米連邦議会議事堂を襲撃した暴徒たち。「Q」の文字がプリントされたTシャツを着る男性(中央)の姿も=ワシントンで2021年1月6日、AP

 米中間選挙で、2020年米大統領選の結果を否定する多数の共和党候補者が当選した。陰謀論集団「Qアノン」の発信元ともされるロン・ワトキンス氏はアリゾナ州の予備選挙で惨敗し、Qアノンを自称するアメリカ人は減ったにもかかわらずだ。拡散された思想は共和党支持者に根付いたのか。米国は今後、どうなるのか。【國枝すみれ】

選挙結果を待たずに出国

 Qアノンは「悪魔崇拝をする小児性愛者らのネットワークに支えられた闇の政府をトランプ氏が倒す」といった陰謀論を信じる。「あなたはQアノンですか?」。オンライン世論調査会社シビックスの直接的な質問に、「はい」と答えた国民は3%で、「いいえ」が79%だった(11月5日時点)。20年の大統領選当日では、「はい」が6%、「いいえ」が64%だったから、退潮は明らかだ。共和党支持者に限っても、Qアノンを自任する人の割合は11%から6%に低下している。

 ワトキンス氏はQアノンの舞台となったインターネット匿名掲示板の管理人だった。一部米メディアでは、投稿していた謎の人物「Q」本人である可能性も報じられているが、本人は否定している。そのワトキンス氏はアリゾナ州から中間選挙に出馬し、予備選で惨敗した。得票率は4%に届かなかった。

 8月2日の予備選投開票日を待たず、7月下旬に出国。21年1月の米連邦議会議事堂襲撃事件で、調査委員会から召喚される可能性を考慮したとみられる。オーストラリアで暮らしており、アリゾナ州で購入した家を処分。9月末までに選挙キャンペーン活動を完全に終了した。今後はQアノンとは距離を置き、次期大統領選ではトランプ前大統領のライバルになるとみられるフロリダ州のデサンティス知事を支持する、という。

残ったQアノンの思想

 4月までワトキンス氏の選挙参謀だったトニー・ティオラ氏(59)は「Qアノン運動は勢いを失った。たくさんの予言が外れたのだから、当然だ。だが、Qが主張した『米国は闇の政府に支配されている』などの信条は残った。政府への不信は高まっており、共和党の政治家はQと同じことを主張している」と指摘する。

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