連載

毎日出版文化賞の人々

優れた出版物の著編者、出版社などを顕彰する毎日出版文化賞の受賞図書。文学・芸術部門▽人文・社会部門▽自然科学部門▽企画部門▽特別賞の5部門。各部門の受賞者を紹介する。

連載一覧

毎日出版文化賞の人々

/上 文学・芸術部門 岡崎乾二郎さん/人文・社会部門 瀧井一博さん

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
第76回毎日出版文化賞を受賞した、美術批評家の岡﨑乾二郎さん=東京都国分寺市で2022年10月25日、宮本明登撮影
第76回毎日出版文化賞を受賞した、美術批評家の岡﨑乾二郎さん=東京都国分寺市で2022年10月25日、宮本明登撮影

 優れた出版物の著者や翻訳者などを顕彰する第76回毎日出版文化賞(特別協賛=DNP大日本印刷)の受賞者が決まった。文学・芸術▽人文・社会▽自然科学▽企画――4部門の受賞者を順に紹介する。([下]は17日に掲載)

 ◆文学・芸術部門 感覚のエデン 岡崎乾二郎批評選集vol.1(亜紀書房・3960円)

出発は「実感」と「疑問」から

 古今東西の美術を見つめ、造形作家として国内外で活躍する。デビュー以来つづってきた数多くの批評文は一部でカルト的な人気を誇り、批評選集の出版を望む声は広がっていた。本作は2000年から19年の約20年間に発表した29の批評文をまとめた。

 編集者と過去のテキストを読み返し、ゆるやかにテーマが類似しているものを集め、章立てした。それは異なる時間や文脈で記した思考のピースをパズルのように組み上げる作業だったという。「体系的に書かれたものではないけれど、面白いひらめきや思いつきは保存されていた」と振り返り、それぞれのテキストの最後には新たに「ノート」という短文を添えた。「自分が書いたものを人ごとのように読み直し、引用し、まとめるという今…

この記事は有料記事です。

残り2794文字(全文3274文字)

あわせて読みたい

マイページでフォローする

この記事の特集・連載
すべて見る

ニュース特集